「旅」と「イモト」と「コーヒー」と
ー私だけのオリジナルコーヒーを求めてー
【夏のコーヒー編】
「旅」と「イモト」と「コーヒー」と
ー私だけのオリジナルコーヒーを求めてー
【夏のコーヒー編】
ついに今年も夏がやってきた。
夏になると、日々の暑さを和らげるために、心も体もすっきりとした飲み物を求める傾向にある。
氷がカランとグラスに当たる音、冷たい飲み物が喉を通る瞬間の爽快感、それらは夏の醍醐味だ。
そして、今年の夏は少し特別だ。なんと「イモトの珈琲」で念願の「夏のコーヒー」を作らせてもらえることになったのだ!
冷たいコーヒー。
例えば、アイスコーヒーは苦すぎたり、水出しコーヒーは酸っぱすぎたりして、なかなか自分好みの味で楽しむのが難しいと感じていたので、なんとか自分好みのコーヒーを自分で作れないかと密かに企んでいたのだ。
そして、今回は宮崎県にある「日向珈琲」さんにやってきた。
実は、ここの水出しコーヒーやトロピカルなコーヒーがとても美味しくて、こんなに細やかな味わいを創ることができるなら、きっとわたし好みの夏の一杯も実現できるのではと思っていたのだ。
南国の雰囲気が漂う宮崎空港から、車で約1時間。
日向市駅のすぐ目の前にある「日向珈琲」さんに到着した。
白を基調とした、さわやかなたたずまい。
そして、お店にぴったりなトロピカルな衣装で出迎えてくださったのが、日向珈琲オーナーのSHUさん。
とってもトークの上手な方で、ご近所の皆さんからもきっと大人気なんだろうなぁ。
そんなSHUさんに早速、あの美味しい水出しコーヒーの秘訣を聞いてみた!
日向珈琲のこだわり
ポイントのご紹介
日向珈琲のこだわり
ポイントのご紹介
昭和59年につくられた国産の焙煎機を改良して使用しています。現行機よりも窯の厚みがある分、蓄熱性が高くより香りや味わいを引き出すことが可能となっています。それに加えてPCで焙煎データを取り込みながら、徹底して温度管理をしています。窯の中と排気の温度を調節することで味をコントロールし、焙煎の再現性を高めています。
日向珈琲は、「スペシャルティコーヒー」を専門に取り扱っています。その中でもスペシャルティコーヒーよりさらに上の、「トップスペシャルティ」も多く取り扱っています。写真のように生豆が緑っぽいのは鮮度がいい証拠です。
“何気ない一杯が楽しくなる街の珈琲屋さん。”をコンセプトに、ただカフェインを摂るためではなく、その一杯を楽しんでもらえるようなコーヒー体験にこだわっています。
そのシーズンやテーマに合わせてその都度⾖の仕入れを変えて、焙煎とともに細やかな表現をお客様に届けられるようにしています。なんとそのテイスティングバリエーションは300以上もあり、たくさんの種類からお客様好みのコーヒーを選んでいただけます。農園の情報などが書かれた豆の紹介カードも、コーヒー体験の一つとしてお楽しみいただけるように作っています。
▼ 紹介カード例
そんな⽇向珈琲さんと、なんと今回は、贅沢に三種類の夏のコーヒーを作らせてもらうことになった。
まずは一つ目。水出しコーヒー。
日向珈琲さんに来るきっかけとなったものだ。
初めて水出しコーヒーのおいしさを教えてくれた日向珈琲さん。そんな日向珈琲さんと一緒に贅沢に自分好みの水出しコーヒーを作りたい。
とにかくすっきりしていて、みずみずしくって、柑橘感溢れる一杯が作りたかったのだ。
そんなわがままをお伝えして、用意してもらったのがこの三つ
ベースは全てエチオピアの豆。
日向珈琲では、通常は「ナチュラル」という精製方法の豆を選んでいるそうなのだが、よりすっきりとしたクリアな味わいに仕上げるために、今回は、「ウォッシュド」という精製方法の豆も取り入れてコーヒーを作ってもらった。
そして、その「ナチュラル」に加え「ウォッシュド」されたコーヒーを更に細かく煎り具合で調整してもらった三種類を試してみることに...
びっくりするほどのすっきり感!
なるほど、どれも本当にすっきりしていて飲みやすい。
これはまさに、わたしの思い求めていた水出しコーヒーだ。
柑橘の風味や酸味を重視するなら、浅煎りや中浅煎りなのだが、わがままながらすっきりの中にもコーヒーらしい苦味が欲しい。
中でも「中煎り」のものが、なんとも香ばしく、苦味のバランスが取れている。
これはこれは、とても気に入った。
焙煎は時間をかければかけるほど、普通は果実感がなくなってしまうように思う。
しかしこの中煎りコーヒーは、中の果実感が残るよう工夫して焙煎されているのだ。
さらに、豆の外側に急速に強い火を当てることでコーヒーらしい、甘さと飲みごたえのある味わいが引き出されている。
水出しコーヒーは、通常はコーヒーの粉に対して13〜14倍の水を入れて、あとからフィルターを通して作るのだが、今回は簡単に飲めるように、パックにしてお届けしたいと思う。
ボトルに、パックと200mlの水を入れて一晩冷蔵庫で寝かせるだけで、翌日には美味しく飲める。ちなみに水は、水道水でもOKのようだ。
夜入れて、朝飲める。
半日寝かす必要はあるが、この一工夫をすることによって、ゆっくりと時間をかけてうまみ成分を引き出してくれるというわけだ。
今回の作り方は十分簡単だが、これからは、このひと手間を楽しめるようになれそうだ。
精製とは、コーヒーチェリーから豆を取り出し乾燥させることで焙煎可能な生豆にする工程のこと。精製方法によって味わいのバリーションが広がる。
・ナチュラル(非水洗式)
コーヒーチェリーをそのまま天日干しで乾燥させる方法。
ブラジルやエチオピアなど乾季がはっきりした地域で行われる。やわらかい味わいで、果実感をしっかりと感じられる。
・ウォッシュド(水洗式)
コーヒーチェリーの果肉を機械で取り除き、水槽に入れて底に沈んだよいものだけを選別し、最後に天日干しや機械によって乾燥させる方法。
中南米など降雨量が多い地域で行われる。クリアな味わいで、酸味が際立つ。
続いては、アイスコーヒー。
普段ドリップコーヒーは深煎りが好きなのだが、アイスコーヒーは浅煎りでさっぱりとしたものを好んで飲んでいる。
しかし、さっきの水出しコーヒーでは、すっきり爽やかなコーヒーを作れたので、ちょっと雰囲気を変えたいな・・・。
アイスコーヒーは夕暮れ時のビーチでほっと一息つきながら飲む、そんなイメージはどうだろうか。
そんなわたしの要望をもとに、日向珈琲さんの300以上あるテイスティングバリエーションの中から、わたし好みのフレーバーを三種類選ばせていただいた。
・ブラッドオレンジ・アップル
・マンゴー・オレンジ
・ピーチ・アプリコット
改めて見ると、これだけのフルーツがコーヒー豆から香るんだなぁと驚きである。
挽きたての豆もすごく良い香り。
一口飲んで・・・。
豆のポテンシャルと焙煎が引き出す、
フルーティーな味わい
驚いた。
いい意味で、本当にコーヒー?という感じ。
すっごくフルーティーなのだ。
これは夏にぴったりだと思う。
この果実感は、きっと品質にこだわった農家さんと、丁寧な焙煎を行っている日向珈琲さんの為せる技なんだろうなぁと実感する。
お〜、これは迷うぞ。
全部引っかかりがなくクリアな味わいで、甲乙つけがたい。
でも、わたしの中で、アイスコーヒーに一番合うなと思ったこちらの豆に決定。
ベースとなっているコーヒー豆は、ホンジュラスとニカラグアの⾖だ。
アセロラ、シードル、プラム、ハーブといった風味を感じられるようなイメージでブレンドされている。
そして、それに合わせてブレンドするのが、ルワンダのコーヒー豆だ。
もともとの品種としても甘さのあるコーヒーだそうで、アプリコットジャムのような上品な甘みが癖になる味わいだ。
ホットで飲むとより果実感をしっかりと感じられる。
①グラスの底に氷を入れる
②ドリップバッグをグラスにセットする
③お湯150〜200mlを約1分かけて注ぐ
※ホットコーヒーの場合は、カップにドリップバッグをセットし230mlのお湯を注いでください。
アイスコーヒーは、ホットコーヒーに比べて注ぐお湯の量が少ないため、お湯が落ちるスピードが早く、酸味が強く出やすい。酸味を抑えたい場合はゆっくりじっくり時間をかけていれると◎
そして三つ目のコーヒーは、カフェオレベースだ。
カフェオレといえば、普段自分でもご褒美として飲んだりするが、姪っ子や友人など、コーヒーがあまり得意ではない人たちにも楽しんでもらえるものが作りたい。
見てください、コーヒーとミルクの層が美しいですね〜。
そして今回は、事前に三種類のテーマをお伝えして用意してもらった。
・優しい甘さのキャラメル
(キャラメル、ハニー)
・香ばしいローストナッツブレンド
(ローストナッツ、シナモン、ブラウンシュガー)
・ほろ苦チョコレート
(チョコレート、カカオ、赤ワイン)
これ、本当に無糖!?
いや〜どれも美味しい!
そしてまろやかで飲みやすい。でも、コーヒーの旨みもしっかり残ってる。
これは喜ばれると思う。
ダイエット中の人でも、十分に楽しんでもらえる味わいなのではないだろうか?
そんなカフェオレベースの中から、わたしが選んだのはこちら。
チョコレートのような甘みと、ほろ苦さがバランスの良いコーヒーができあがった。
苦いのだが、砂糖が入っていないのに甘みも感じられるので、コーヒーが苦手な人でもめちゃめちゃ飲みやすいのではないかと思う。
余韻に感じる赤ワインの風味もアクセントになっていて、しっかりとしたコクと奥行きのある味わいになっている。
ミルクだけではなく、豆乳やアーモンドミルクなど、お好みのものと合わせてぜひお楽しみいただきたい。
コーヒーと牛乳を2対8の割合で入れると美味しく飲んでいただけます。
そして、カフェオレベースをバニラアイスにかけて、アフォガードとして食べてもめちゃめちゃ美味しかった。
ぜひ色んなアレンジを楽しんでもらいたいなぁ。
カフェラテはイタリア語、カフェオレはフランス語で、どちらも「コーヒー牛乳」という意味ですが、使われているコーヒーが違います。
・カフェラテ
エスプレッソに、ミルクを合わせたコーヒー。
なめらかな口当たりが特徴。
・カフェオレ
ドリップコーヒーとミルクを合わせたコーヒー。クリーミーな口当たりが特徴。
そして、海が見える素敵なカフェが近くにあるということで、帰りにテラス席でさっき作ったばかりの水出しコーヒーを頂くことに・・・。
あ〜〜うまい。最高!
宮崎の日向の海を眺めながら飲むコーヒーは、また格別な美味しさである。
夏がそこまでやってきているという感じがして、気分もなんだか晴れやかな気持ちに。
「イモトの珈琲」、今回も
少量販売させていただきます
「イモトの珈琲」、今回も
少量販売させていただきます
夏にぴったりのわたし好みのコーヒーが、贅沢に三種類もできあがった。
コーヒーが大好きな人にはもちろん、
ちょっと苦手だけどチャレンジしてみたい!という人にも
楽しんでいただけるラインナップになったのではないかと思う。
これからの暑い夏のお供に、
ぜひ「イモトの珈琲」をお楽しみいただけると嬉しいなぁ。